Coleopterological Society of Japan

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例会(東京名古屋大阪調査観察)の案内・記録は各ページに移しました

日本甲虫学会の年次大会記録


プログラム・研究発表要旨集PDFは各大会部分、またはこちらをごらんください。



2017年度第8回大会(静岡)

講演要旨集PDFはこちら(当日配布分のミスは修正してあります)

 2017年11月25日(土)から26日(日)の日程で,日本甲虫学会第8 回大会が静岡県静岡市で実施された.静岡県での大会の開催は旧日本甲虫学会,日本鞘翅学会を通じてはじめてのことである.今回は1 日目と 2日目で別会場での開催で行った.1 日目は静岡駅近くの貸会議室の一室を借りて行い,2日目は昨年開館したばかりのふじのくに地球環境史ミュージアムで行い,135 名の参加があった.
 1日目は公開講演会「海辺に生きる~海浜性・海岸性の甲虫たち~」と題して,5名の方にご登壇いただいた.大原昌宏氏による「環太平洋北部の海浜性甲虫類」は,日本,千島,北米西部等の海浜性甲虫調査の概要の紹介の他,生息環境との関係や海岸環境の保全についても深い示唆のある発表であった.続く「海辺に生きる植物 ~汎熱帯海流植物の進化史~」は会員外の植物学者,ふじのくに地球環境史ミュージ アムの高山浩司氏による講演で,世界に広く分布する海浜性植物に関する進化や分布拡大の歴史を, 分子 系統解析により明らかにされている研究の紹介は,会員諸氏にも聞きごたえがあったのではないだろうか. 上記2 題は基調講演的な位置づけで,少し長めの時間発表をしていただいた.その後,有本晃一氏による コメツキムシ,浅野真氏によるジョウカイモドキ,吉富博之氏によるチビドロムシを中心としたそれぞれ に充実した内容の発表をしていただいた.総会の後,本年度の日本甲虫学会賞を受賞された藤澤侑典氏に よる受賞講演は,受賞論文の内容だけではなく,広くアジアに生息するクモゾウムシの近縁群の解説を含 む興味深いもので,まだ数多くの未記載種がある上,未発見種もまだまだありそうで,今後の研究の進展 が楽しみなものであった.
 懇親会はホテルセンチュリー静岡に移動し,平井剛夫大会会長の乾杯で行われた.懇親会ではホテルに 地元食材を使った料理を特別にご用意いただき,静岡の地酒も厳選したものを準備した.そのことについ て,一部の方から絶賛していただいたことは嬉しかった.中盤に次年度大会開催地の「栃木県立博物館」 に縁がある吉富博之氏から開催地の案内を頂戴し,会の終わりには青木淳一先生にスピーチを頂き閉会と なった.
 2日目は場所をふじのくに地球環境史ミュージアムに移し開催された.午前に同定会とポスター発表(3 件)が行われた.同定会は会員諸氏にご協力いただき盛況であった.午後は2 会場に分かれ一般講演(14 題) と5 つの分科会(雑甲虫,ゴミムシ,ゾウムシ,カミキリ,ハネカクシ)が行われた.大会を通し,会場 の狭さや移動などの不便さや,講演要旨集の不備など参加者の皆様にはご不便やご迷惑をおかけしたこと を,お詫び申し上げる.しかしながら全体としてはご協力頂いた大会事務局委員の皆さんと参加者の皆様 のおかげで,有意義な大会となったと考えている.ここに厚くお礼申し上げる.
 
写真1 野村会長から賞状を受け取る藤澤氏.
 
写真2 懇親会の様子.
 
写真3 口頭発表会場Aの様子.
 
写真4 口頭発表会場Bの様子.
(大会事務局長 岸本年郎)


2016年度第7回大会(大阪)

講演要旨集PDFはこちら

日本甲虫学会第7 回大会は2016 年11 月26 日(土)から27 日(日)の日程で,大阪市立自然史博物館を会場として開催され,176 名の参加があった.開催にあたっては、大阪市立自然史博物館の皆様にご支援・ご協力をたまわった.

1 日目は評議員会,総会の後,シンポジウムと学会賞授与式が行われた.今大会のシンポジウムは「関西甲虫研究史」と題し,一般公開で開催された.現在の日本甲虫学会の礎の1 つとなった関西における研究者やアマチュアの努力,「町人文化」を源流とする活発な活動が寄与していることを振り返り,今後の若手育成を啓発することについて,以下の4 名に発表していただいた.

・澤田高平氏:基調講演「関西甲虫研究史-旧甲虫学会興隆期を語る」
・林靖彦氏:大阪甲虫同好会と芝田グループについて
・伊藤建夫氏:関西甲虫談話会(旧称大阪カミキリサロン)の歴史
・奥田好秀氏:関西チビゴミ研究会について

 
写真1.シンポジウムの様子.

また,学会の活動を一般の人にも広く認知していただくことや若手会員を獲得するために,この企画と連動して,大阪市立自然史博物館では企画展示「関西甲虫研究史」展が行われており,その図録も作成された.

続いて一般講演を5 題と学会賞授与式を行った.授与式では,次の方々が表彰され,福田侑記会員による論文賞受賞記念講演がおこなわれた.

・論文賞:福田侑記会員,山迫淳介会員,小川遼会員,酒井雅博会員
・功労賞:大林延夫会員,故高桑正敏会員
・奨励賞:土岐和多瑠会員

懇親会は長居で行われ,野村周平会長の挨拶と林靖彦大会会長の乾杯で盛大に行われた.参加者の方々は飲食や歓談,旧交を温めるなど,楽しんでくださったと思う.また用意していた食事が全て消費され,食事の廃棄の心配をしなくて済んだのは嬉しいことである.中盤に次年度大会事務局の岸本年郎会員より開催地の「ふじのくに地球環境史ミュージアム」などの説明案内があった.

2 日目は午前に同定会とポスター発表(9 件)が行われ,これも一般公開とした.同定会は会員諸氏にご協力いただき盛況であった.11 時から一般講演(4 題)が行われたが,同定会に残っている方もいらっしゃったため,会場が空いていたので一部の分類群はそのまま継続して行われた.午後は引き続き一般講演(8 題)と6 つの分科会(雑甲虫,ゴミムシ,ゾウムシ,カミキリ,ハネカクシ,水生甲虫)が行われた.
 
写真2.ポスター発表を聴く方々. 

分科会は昨年と同様に二部制とし,普段参加できない分科会に参加していただけるようにした.一般講演では音響のトラブルが少しあり時間がおしてしまったが,分科会世話人と参加者のご協力により無事に終えることが出来た.

2015年度第6回大会(北九州)

講演要旨集PDFはこちら

 日本甲虫学会第6 回大会は,日本昆虫分類学会第18 回大会との合同大会として,2015 年11 月21 日(土)から22 日(日)の日程で,北九州市立自然史・歴史博物館を会場として開催され,116 名の参加があった.開催にあたっては,以下の団体にご支援・ご協力いただいた.
 
 共催:北九州市立自然史・歴史博物館
 協賛:公益財団法人 西日本産業貿易コンベンション協会

 1 日目は,評議員会,総会の後,学会賞授与式が行われ,次の方々が表彰された.

論文賞:林成多会員・吉富博之会員
功労賞:林靖彦会員
奨励賞:山本周平会員


 授賞式に引き続き,林成多会員による論文賞受賞記念講演がおこなわれた.
今大会のシンポジウムは,荒谷邦雄氏をコーディネーター(兼パネラー)として,「生物多様性条約と昆虫研究:名古屋議定書・ABS 問題」と題して一般公開で開催された.今後,国際的な昆虫研究を行うに当たり避けて通れない生物多様性条約の詳細な解説と現場での実務について,以下の4 名のパネラーに発表していただいた.
「生物多様性条約と昆虫研究:名古屋議定書・ABS 問題」 
荒谷邦雄氏:生物多様性条約を理解する
森岡一氏:名古屋議定書・ABS 問題の理解のために
三田敏治氏:名古屋議定書への取り組み:大学と学会の現場から
斉藤明子氏:名古屋議定書への取り組み:博物館の現場から~大き過ぎる課題~

 懇親会は大谷会館に場所を移して開催した.野村周平会長の挨拶と森本桂名誉会員の乾杯に始まり,飲食・歓談を共にして親交を深めた.終盤には,次年度大会事務局の初宿成彦会員より,来年の大阪大会開催に向けて案内があった.
 2 日目は,開館直後から同定会とポスター発表(4 件)が開催された.同定会は大勢の会員諸氏にご協力をいただき,会場は人と標本で賑やかになった.その後,一般講演(11 題)と6 つの分科会(雑甲虫,ゴミムシ,ゾウムシ,カミキリ,ハネカクシ,水生甲虫)を行った.今回,分科会は3 つずつ,2 回に分けて行った.普段参加できない他の小集会にも参加できる反面,分科会と分科会の間の時間が10 分と短くなってしまったが,分科会世話人および参加者のご協力により,大きな時間のロスもなく無事終えることができた.
 共催・協賛団体の皆様には開催まで様々な形で事務局をサポートしていただいた.シンポジウム開催に当たりご尽力いただいた荒谷邦雄氏をはじめとして,多くの方々のご協力により本大会を開催することができた.そして,全国からご参加いただき,会を盛大に盛り上げてくださった会員の皆様に心よりお礼を申し上げる.
(大会事務局 蓑島悠介)

2014年度第5回大会(倉敷)

講演要旨PDFはこちら

 日本甲虫学会第5 回大会は,2014 年11 月22 日(土)から23 日(日・祝)の日程で,倉敷市立自然史博物館および倉敷市立美術館を会場として開催され,166 名の参加があった.地方の大会としては,盛大に執り行うことができた.開催にあたっては次の団体の協力を得た.

大会事務局 倉敷市立自然史博物館
共催 倉敷市教育委員会・倉敷市立自然史博物館
後援 倉敷市立自然史博物館友の会・倉敷昆虫同好会・岡山昆虫談話会
補助金 倉敷観光コンベンションビューロー


 1 日目は,評議員会,一般講演(2 題),総会の後,学会賞授与式が行われ,次の方々が表彰された.
論文賞 村上広将 会員
功労賞 森本桂 名誉会員・渡辺泰明 名誉会員
奨励賞 蓑島悠介 会員 
 授与式に引き続き,村上広将会員による論文賞受賞記念講演があった.
 論文タイトル:Revision of the genus Allochotes (Coleoptera, Cleridae) from Japan

 今大会の目玉イベントのシンポジウムは「甲虫類の知られざる生態― 甲虫生態学最前線―」と題して一般公開で開催された.コーディネーターの林成多氏の計らいで「あまり甲虫学会に登場されない方」にあえてパネラーをお願いしたそうだが,いずれの発表も衝撃的で大いに盛り上がった.4 名のパネラーの発表は次のとおり.
 シンポジウム「甲虫類の知られざる生態― 甲虫生態学最前線―」
川野敬介氏 わかっているようでわかっていない!?ゲンジボタルの配偶行動
杉浦真治氏 イモムシハンター・クロカタビロオサムシの得手不得手
岡田賢祐氏 闘う,飛ぶ,それとも物陰に潜む?ヨツボシケシキスイのオスの巧みな戦術
越山洋三氏  アカマダラハナムグリは鳥の巣で育つ

 
 一般講演

 夕方からは場所を倉敷ロイヤルアートホテルに移して懇親会を開催した.観光地ゆえ,当学会としては過去に例のない高級な会場となってしまい事務局としては参加者数を心配したが,107 名もの方にご参加いただきこちらも盛況であった.功労賞を受賞された森本桂先生の乾杯に始まり,飲食・歓談をともにして親交を深めた.ここで事務局の私から当学会初の講演要旨集のカラー表紙,しかも越山洋三氏による解説付きの彩色画「ヒラズゲンセイ× キムネクマバチ」についてご紹介させていただいたが,これが大変好評であった.終盤には,次年度大会事務局の蓑島悠介氏より来年は北九州市立自然史・歴史博物館での大会開催に向けて案内があった.
 
 懇親会


 2 日目は,開館直後から同定会(公開)とポスター発表(8 件)が同時進行で開催された.同定会の方は大勢の会員諸氏に講師協力をいただき,特に地元の研究者らにとってはめったにない機会とあって会場はたくさんの人と標本であふれかえった.その後も一般講演(16 題)と6 つの分科会(水生甲虫,雑甲虫,ゾウムシ,ゴミムシ,ハネカクシ,カミキリ)と丸2 日間ぎっしりの予定を無事終えることができた.
 
 同定会

 開催まで長期にわたりさまざまな形で事務局をサポートしてくださった大会係員の皆様をはじめ,全国からご参加いただき,会を盛り上げてくださった会員の皆様に心よりお礼申し上げる.(写真は小橋理絵子氏と末長晴輝氏の撮影)  (第5 回大会事務局 奥島雄一)

<出典>
奥島雄一 (2014)第5 回大会報告.さやばねN.S(16): 48-49.
[写真が他にいくつか掲載されています]

2013年度第4回大会(厚木)

講演要旨集PDFはこちら

 第4 回日本甲虫学会大会は,2013 年11 月23 日(土)と24 日(日)の2 日間,東京農業大学厚木キャンパスにて開催された.日本昆虫学会関東支部第50 回大会との合同開催ということもあり,215 名の参加があり,おかげさまで盛況な会となった.
 大会初日は日本昆虫学会関東支部会員の一般講演(4 題)に続き,日本甲虫学会の総会が開かれた.その中で学会賞授与規程が正式に承認されるとともに,記念すべき第1回目の受賞者が発表された.総会に続き,授与式が行われ,論文賞を受賞された井村有希氏からは受賞講演があった.

・論文賞:井村有希・松永正光会員
・功労賞:上野俊一名誉会員
・奨励賞:山迫淳介会員

 引き続き一般講演(13 題,うち11 題が日本甲虫学会会員)が行われ,夕刻からの懇親会と続いた.懇親会はキャンパス内のレストラン「けやき」で,渡辺泰明先生の乾杯の発声により開始した.予想を大幅に上回る当日参加者があり,会場は関係者で埋め尽くされた.
 大会2 日目はポスター発表(8 題),同定会にはじまり,一般講演(9 題),公開シンポジウム,分科会(ゴミムシ,ハネカクシ,水生甲虫,雑甲虫,カミキリムシ,ゾウムシ)と盛りだくさんのプログラムとなった.
 シンポジウムでは開催地の神奈川県や東京農大と関連の深い地域である伊豆諸島をテーマとして取り上げた.高桑正敏氏による,伊豆諸島の地史や昆虫研究誌の概観に続き,比較的研究の進んでいる4分類群(ガ,カミキリムシ,クワガタムシ,アリ)について岸田泰則氏,藤田宏氏,荒谷邦雄氏,寺山守氏の順に話題提供があった.それぞれのパネラーからは膨大なデータが提示され,伊豆諸島の昆虫相のホットな現状が伝わったものと確信している.シンポジウム終了後には,今回,功労賞を受賞された上野俊一先生への授与式があり,先生から,これまでの研究生活を回顧するお話があった.
 2 日間を通じ,皆様のご理解とご協力もあり,大きなトラブルもなく無事,大会を終了することができたが,事務局責任者であった私の不備で,一部の参加者の名簿掲載漏れやゴミムシ分科会の要旨掲載漏れ等,大変なご心配とご迷惑をお掛けしたことをこの場を借りて深くお詫び申し上げる.
(大会事務局代表 小島弘昭)

 
 シンポジウムの様子.
 
 懇親会の様子.






2012年度第3回大会(豊橋)

講演要旨PDFはこちら

第3回日本甲虫学会大会は,愛知県豊橋市の豊橋市自然史博物館を会場に,2012 年12 月1 日(土)から2 日(日)にかけて開催された.東京と大阪の中間的な位置にあり東海道新幹線沿線という交通の便の良さもあって,136 名が参加した.台湾から2 名,韓国から1 名の参加者もあり,盛況な大会となった.

 学会初日は,松岡敬二 豊橋市自然史博物館長の歓迎あいさつ,大平仁夫 大会会長のあいさつに続いて,公開シンポジウム,特別講演,総会が開催された.公開シンポジウムは,「海浜性甲虫の多様性と進化」と題し,以下の5 つの講演の後,ディスカッションが行われた.

 公開シンポジウム「海浜性甲虫の多様性と進化」
S-0. 長谷川道明:公開シンポジウム「海浜性甲虫の多様性と進化」開催にあたって

S-1. 大原昌宏・小林憲生・稲荷尚記:日本産海浜性甲虫:エンマムシ類,イワハマムシ,ケシガムシ類について


S-2. Mi-Jeong Jeon・Kee-Jeong Ahn:Phylogeny of the marine littoral genus Cafius (Coleoptera: Staphylinidae)


S-3. 山本周平・丸山宗利:日本産海浜性ヒゲブトハネカクシ属,Emplenota 亜属およびTriochara 亜属(ハネカクシ科:ヒゲブトハネカクシ亜科)の分類学的研究から判明した種多様性


S-4. 沢田佳久:海と砂とヒョウタンゾウ


 続いて,上海のBi Wen-Shuan 氏による特別講演「チベット南東部採集紀行 Collecting trip in SoutheastTibet」が開催される予定であったが,講師のBi 氏が来日できなくなったため,同氏と交流の深い大林延夫副会長が代わって同氏のスライドを上演し,最近の中国の甲虫研究者の動向について紹介した.

    
シンポジウムの様子

 夕刻からは会場をホテルアークリッシュ豊橋に移し,故・佐藤正孝先生の奥様,佐藤寿美子さんの乾杯の音頭で,95 名が参加して好例の懇親会が行われた.

 大会2 日目は,口頭発表16 題,ポスター発表6 題,分科会(ゴミムシ分科会,水生甲虫分科会,ハネカクシ談話会,雑甲虫分科会,カミキリムシ分科会,ゾウムシ分科会)が行われた.各発表の内容については,学会ホームページにプログラム並びに講演要旨が掲載されているので,詳しくはそちらをご覧いただきたい.今大会の特徴としては,若手研究者の台頭と水生甲虫類の躍進が目立ったという印象を受けた.

 なお,ゴミムシ分科会会場について,十分な会場が用意できなかったことを誌面を借りてお詫び申し上げたい.

 今大会では,初めての試みとして,学会員の協力のもと,特別展示「2011 ~ 2012 年に発見された新種の甲虫」を開催し,33 種について,ホロタイプ1 点,パラタイプ48 点を展示した.博物館の一般スペースに公開展示したため,博物館を訪れた多くの来館者が興味深そうに見入っていた.中でも微小なキュウシュウカラヒメドロムシの標本を備え付けの虫めがねで必死に探していた子どもの姿が印象的であった.

 展示した標本ならびに協力者は,以下のとおりである.

    
 特別展示の様子
アカイシミズギワゴミムシ,ショウゾウクロナガゴミムシ,カトウオオズナガゴミムシ,シラホネオオズナガゴミムシ,ケンザンミナママルガタゴミムシ紀伊半島亜種,ニセモンキマメゲンゴロウ,イツクシマコバネナガハネカクシ,クレコバネナガハネカクシ,タイシャクコバネナガハネカクシ,Lathrobium miaoershanum, L. kishimotoi, L. hunanense, コマツダケハナムグリハネカクシ,ミヤマハナムグリハネカクシ,Hesperosoma vietnamense, マメカメノコデオキノコ,キュウシュウカラヒメドロムシ,クボクロチビジョウカイ,アマミクリイロコメツキ,オオツヤケシコメツキ,ヤクシマチビクチキムシ,サトウクチキムシ,ヤエヤマクロオオクチキムシ,コチビコブツノゴミムシダマシ,ミクラコブツノゴミムシダマシ,チビコブツノゴミムシダマシ奄美亜種,イシガキチビコブツノゴミムシダマシ,Cryphaeus lanae,Taiwanotrachyscelis chengi, ノヤシケシカミキリ,Schwarzerium hasuoi, Amamichytus setiger, A. nubilus, A. juni,A. yulongi, シコクトホシハムシ.
 (出品協力)秋田勝己,有本久之,愛媛大学ミュージアム,韓 晶道,長谷川道明,伊藤建夫,森田誠司,益本仁雄,新里達也,岡田亮平,高橋和弘,戸田尚希,渡辺泰明(ABC 順,敬称略).

2011年度第2回大会(札幌)と北海道採集会の記録

講演要旨集はこちら
 
 第2 回日本甲虫学会大会は,北海道大学高等教育推進機構S 棟にて,2011 年7月30 日(土)から31 日(日)にかけて開催された.北海道という遠隔地であり,3.11 の東日本大震災の影響,アイドル嵐の大型コンサートと日程が重なり宿泊施設の確保が難しい状況となり,参加人数74 人のやや少なめな学会となった.初めての試みとして,日本鱗翅学会(第58 回大会)と共同で開催し,会場1 階を鱗翅学会,2 階を甲虫学会で使用,シンポジウム,懇親会を共催で行った.鱗翅学会と合わせると,209 名参加の大型大会となった.

シンポジウムは「北方圏の成り立ちと,その昆虫相」(座長:大原昌宏)のタイトルで,五十嵐八枝子「北方圏における最終氷期以降の植生変遷史」,高橋英樹「北方圏の植物分類地理」,初宿成彦「最終氷期の北海道の甲虫相」,朝日純一「サハリンの蝶相? 解明の進展と再検討(予報)?」,中臣謙太郎「北方の樹林帯とシャチホコガ」(敬称略)の5 名の講師の講演が行われた.

一般講演は,口頭発表13 件,ポスター発表5 件が行われ,活発な研究発表と質疑応答がなされた.通例の同定会は参加者全員楽しそうな驚きと興味津々の顔つきでお互いの標本箱を覗き合う一時.専門家の講師の先生方,ご協力有難うございました.

分科会は,7件:北方のゴミムシの小シンポジウム(世話人:伊藤 昇),ハネカクシ談話会例会(野村周平),ハムシ分科会(松村洋子,末長晴輝),カミキリムシ分科会(長谷川道明),ゾウムシ分科会(的場 績),水生甲虫小集会(蓑島悠介),雑甲虫分科会(生川展行)が開催された.

初日夕方の懇親会は,両学会で167 名の参加があり,お互いの分野の垣根を越えた甲虫屋と蝶屋・蛾屋という異分野交流が盛んに行われた.遠くからの参加者には,有志からの土産が配られ(図1),いつにない雰囲気の盛り上がりの楽しい会となった.

採集会は,大会終了後の8 月1 日~ 2 日、層雲峡温泉のペンション「山の上」において一泊で行われ,10 名の参加があった.初日夕方に一同現地集合し,食事(図4)の後に有志でゲンゴロウモドキを探しに行くが幼虫ばかりで成虫は1 ペアのみ,帰り道に立ち寄った雨中中の街灯でなぜかホソコバネカミキリが見つかる.翌日は,大雪湖~十勝三股周辺で甲虫探し.各自思い思いの甲虫を採っていたようで,カラフトヨツスジハナカミキリ,ポプラハムシ,ムラサキハムシ,ルリマルクビゴミムシなどが採れていた.大雪湖の近くに太いドロノキが積まれた土場があり(図5),エゾアオタマムシを探したが残念ながら見つからなかった.

最後に,大会事務局の不手際により,大会内容が参加予定者のみの通知で,事前に会員全員に連絡がなされなかったことについて,慎んでお詫び申し上げる.

 大会会長:久万田敏夫,大会実行委員長:堀 繁久,大会事務局:大原昌宏,古川恒太,蓑島悠介.

<出典>
  堀繁久・大原昌宏 2011.第2 回日本甲虫学会大会・採集会 報告.さやばね (3): 39-40.


2010年度 第1回大会(大阪)

講演要旨PDFはこちら

  旧甲虫学会と旧鞘翅学会の合併が成立して初めての大会が、2010年11月13日・14日の2日間にわたって、大阪市立自然史博物館で開催された。研究発表は口頭が22題、ポスターが6題と盛りだくさんで、最新の成果や興味深い知見が多く紹介された。

 1日目午後には、上野俊一、森本桂、渡辺泰明の各先生方による特別座談会が催された。日本の甲虫研究をとりまく歴史について、明治以前から戦後、さらに未来にわたって、貴重な写真や文献、書簡などの資料も交え、たいへん興味深い内容であった。座談会の記録記事は、新しい和文誌で紹介される予定なので、大会に参加できなかった方も掲載を楽しみにしていただきたい。

 1日目夕刻には懇親会が自然史博物館内ナウマンホールで開かれ、多数の参加者が互いに親睦を深めた。塚本珪一・大会長、新里達也・学会長による鏡割りや、大阪自然史博物館友の会有志による屋台などもあり、会場は賑やかな雰囲気に包まれていた。

 2日目午前の同定会は、会場の実習室が参加者たちであふれ返り、身動きがとりにくいほどの熱気であった。会場係としては、もう少し広い部屋を準備し、同定依頼者が各講師の先生方へアプローチしやすいレイアウトにすればよかったと後悔した。また、2日目午後には7つの分科会(ゴミムシ、ハムシ、ゾウムシ、ハネカクシ、カミキリ、水生甲虫、雑甲虫)が開かれ、それぞれの分野の研究発表などが活発に行われた様子であった。

 なお、大会参加者数は北海道から九州にわたる170名であった。1日目午後の総会において、新役員体制や2011年度予算が承認され、新シリーズの会誌発行など新しい形態での学会活動が始まることとなった。旧甲虫学会の前身である近畿甲虫同好会が1945年に発足した大阪の地で、新学会の発展に向けて船出となる大会が開催できたことは、たいへん意義あることだったと感じている

<出典>
初宿成彦 2010.(新) 日本甲虫学会・第1回大会の報告. 甲虫ニュース(172): 38. 日本鞘翅学会.
初宿成彦 2010.(新)日本甲虫学会・第1回大会の 報告. ねじればね (128): 19-20.


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