Coleopterological Society of Japan

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日本甲虫学会 調査観察会

2018年度 

計画中

決まり次第、和文誌「さやばね」(NS)および本ページにてお知らせします。
調査観察会担当幹事 日下部良康;幹事補佐 大木裕


調査観察会報告

2017年 福島県南相馬市
2016年 新潟県佐渡島
2015年 沖縄本島国頭

2014年 徳島県剣山
2013年 岐阜県日和田高原
2012年 新潟県佐渡
2011年 岐阜県日和田高原
●2017年調査観察会報告(第6回)報告
1. 開催日程:2017年6月17(土)~18(日)
2. 開催場所:福島県南相馬市
3. 参加者数:18名
4. 調査結果:福島昆虫ファウナ調査グループ発行の会誌「Insec TOHOKU」の第43号(2018年1月発行)に報告される予定
5. 開催状況:各自それぞれの虫を狙って,飯館村野手上山,南相馬市助常林道、二本松市日山遊歩道等を訪問しました.今回のトピックスは,雑甲虫、カミキリムシ,ハムシ,ゴミムシダマシ・糞虫,ガムシ・ゲンゴロウ等の大御所が幸運にも勢ぞろいし,さながら甲虫オールスター戦のような豪華メンバーが一同に会したことです.虫のファミリーを超えた懇親に加えて,東北の虫屋さんと他の地域の虫屋さんが地域を超えた交流の縁を結ぶ一夜であり,甲虫史上に残るイベントであったといっても過言ではないでしょう.企画・セティングの一切をお願いした現地幹事の福島昆虫ファウナ調査グループによるきめ細かいご配慮に深く感謝申し上げる次第であります. また、Facebookサイト:2mmクラブに成果の写真が公表され,ネット上で活発な意見が飛び交っています.宿泊した民宿“いちばんぼし”では,朝市で仕入れた地元野菜のさまざまな料理を楽しむことができ,野菜というのはこんなにおいしいものかという再認識をしました.また,すべてが木材で作れた広い風呂と木材インテリアの客室により,木造建築の贅沢さを味わうことができました.飯館村は今年になってから立ち入り禁止が解除された地域ですが,訪れてみて以下のような印象を持ちました.日本人として一度は訪れるべき場所と思いました.1) 家はあれども人はいない.いるのは他から来た工事の人ばかりで,道を尋ねても誰も答えられない.2) ビニールシートで覆われた除染土壌が積まれていて,古墳群のような景観 .3) パトカーの警官もマスクしている .4) スポット的な線量オーバーのため,道が途中で,前ぶれもなく突然通行止めになっている場所がある,カーナビがなければ当然迷子になる.5) テレビで毎日,放射線量の予報が出る.  乞食石林道の帰りに,横川ダムのトンネル近くでパンクしてしまいました.線量が高く誰も近づきたがらない場所なので,どうなるかと心細くなりましたが,それを承知で救援に来てくれたロードサービス“クルマのわかつき”の担当者や,速やかにタイヤの交換をしてくれたイエローハットの方々(震災の時も閉店せずに地元のために頑張ったことで有名な店舗)から,福島県民の心やさしさを学ぶことができました.虫以外にも多くのことを調査観察できまして,収穫の多い調査観察例会でした.(文責:大木裕 横浜市青葉区)

2016年度調査観察会(第5回)報告    
1.開催日程:201664(土)~5日(日)
2.開催場所:新潟県佐渡島
3.参加者:4(岐阜県/埼玉県/千葉県/神奈川県)
4.開催状況: 
 ・佐渡島での開催は2013年に続いて2回目である.開催時期や地元参加がなかったことにより,参加者は4(歴代最少参加者記録を樹立!今後破られることがない記録だと思われる?).しかし,ディープな甲虫談話ができ,まさしく ”That’s(雑虫entertainment” を満喫した楽しい調査観察会であった.
  
・調査成果としては,いくつかのグループにおいて佐渡島 未記録種を確認できたようである.詳細については参加者らの発表を待ちたい.

●2015年度 採集例会報告
 沖縄本島国頭村「やんばる学びの森」において6 月6,7 日に開催されました.21 名と多くの方々の参加があり,情報交換に加えて,いろいろな話題をとおして親睦が深められた会となりました.現地幹事の木村正明氏をはじめ沖縄在住の皆様にはご協力いただきましたこと,改めてお礼申し上げます.調査観察会では,次年度以降も参加されます皆様に開催地の自然を楽しんでいただけて,親睦を深められるような会になることを心がけております.またより多くの皆様がご参加下さいますよう,心よりお待ちしております.<調査観察会担当幹事:日下部良康>
<出典>
日下部良康 (2015).2015 年度採集例会報告.さやばね N.S. (20): 57.

<おわび>やんばる調査観察会における問題とその対応に関するお知らせとお願い


●2014 年度 採集例会報告

 2014 年度( 第5 回) 日本甲虫学会採集例会は7 月26 日から27 日にかけて,四国剣山系の夫婦池湖畔のラフォーレつるぎ山にて開催された.現地幹事の吉田正隆氏のご尽力により,調査・観察会として入山許可を所得した.なかなかの盛況であり,参加者は26 名であった.
 ノリウツギの花は咲きかけであったが,好天候に恵まれて,四国でしか採れないもしくは四国以外では採集が難しい甲虫を採集できた参加者が多かったと思われる.
 鹿に食害された広葉樹の幹に次々に飛来したクロホソコバネカミキリやホストの状態に恵まれたトライクビチョッキリが参加者により多数採集された以外にも,Pidonia の仲間ではマホロバヒメハナカミキリ,チュウジョウヒメハナカミキリ,コメツキではシコクダンダラコメツキ,雑甲虫ではヨコミゾコブゴミムシダマシ等が採集されている.個人の採集品としてはヒメモンシデムシを初採集できたほか,大型で美麗なアカハネブチヒゲハネカクシ,関東では採れないオガタナガタマムシに加えて,新種として記載される段取り中の国内未記録属のコメツキダマシEucnemis sp,および剣山で3 頭目と思われるシコクオオアオハムシダマシ(死体)をスィーピングで採集できて,かなりの成果であった.
 静かな湖畔の宿で食事を楽しんだ後,星月夜の下で深夜の2 時頃まで会話を楽しむ人達やなぜか蛾を採集する人もいて忘れられない“ 剣の夜” であった.鞘翅学会時代から, 20 年近く採集例会の幹事を担当させていただいたが,来年度からは新しい幹事にバトンタッチし,調査観察会として新しい趣向が試みられるものと考える.(大木裕 横浜市青葉区)

<出典>
大木裕 (2014).2014 年度採集例会報告.さやばね N.S. (16): 50-51.[本編では集合写真、寄せ書きなども掲載しています]


2013年度採集例会報告(日和田高原)

 2013年度日本甲虫学会採集例会は720日から21日にかけて岐阜県日和田高原キャンプ場において行われた.
 当日、他の学会の行事等と日程重なり,また参加予定者に急遽トラブルが発生したりして,参加者は10名であった.
 16名用のコテージを借り切って独占し,他の客に気を使うことなくエンドレスで懇親を深めることができたのは,貸切コテージでしか味わえない魅力であり,参加者全員と十分な話ができる人員規模であった.
 今年は7月後半に咲く花の開花時期が異常に早まっており,咲き始めのノリウツギに加えて,場所よって部分的に咲き残っていたトリアシショウマ,ミヤママタタビ,ゴトウヅル,クリの花を同じ時期に掬うことができた.
 長峰峠の長野県側にある九蔵峠には状態のよいノリウツギがあって,多数のハナカミキリが飛来していた.フタコブルリハナが多く飛来し,ジャコウホソハナ、コウヤホソハナなどが採集されている.
 チャオ御岳スキー場の咲き残りのトリアシショウマにはミヤマヒメハナカミキリ等のヒメハナカミキリ類,千間樽沢のミヤママタタビからはニセハムシハナカミキリが得られた.またロッジ敷地内のビーティングではヒトオビチビカミキリが得られている.
 その他の甲虫としては,ゾウムシ類が豊富でシギゾウムシsp.,タコゾウムsp.,クチカクシゾウムシsp.等の図鑑に載っていないと思える種を自己初採集できた.ヒゲナガヒラタムシやオオセダカコクヌストも採集できたが,一昨年採集したアラメホソヒラタムシやオオヒラタコクヌストは採集できなかった.
 夕食後にコテージの敷地内で,内藤準哉氏のナイターセットを組み立てて,恒例のナイター採集が行われた.低気温,月明かりというナイターにとっての悪条件であったがヒロオビモンシデムシを生れてはじめて採集できた.
                                       (横浜市青葉区:大木 裕

●2012年度採集例会報告(佐渡)
 宿舎のある七浦海岸。 海浜性甲虫採集を楽しめた羽茂素浜海岸。

 2012年度日本鞘翅学会採集例会は6月9日から10日にかけて,佐渡市の七浦海岸において,越佐昆虫同好会との合同開催で行われた.参加者は越佐昆虫同好会も合わせて18名であった.民宿で驚かされたのは夕食の豪勢さであり,驚くべき品数に加えて,海の幸の新鮮さは,採集例会ではもう二度と味わえないであろう海の幸であった.

 今回は残念ながら二日とも雨が降るというと悪条件であったが,平野部では晴れていても,山地では雨が降っている島嶼ならではの天候であった.そういう条件でも気合いを入れて花,側溝,スプレーイング,叩き網等を行ない,カミキリムシではなんとかPodonia 4種,サドミヤマチビコブカミキリ,サドコブヤハズカミキリを確保できた.Pidonia属に関してはチャイロヒメハナ,セスジヒメハナ,ヤマヒメハナが一応独立種になっており,労せずして未採集種を3種も採集することができた.他の採集地ではカミキリムシに関して野外で新規採集種を1種でも増やすのが大変な昨今,佐渡ならでは御利益だとおもった.

 立ち枯れ,生木のスプレーイングはかなり面白く,クチナガチビキカワムシやオオニジゴミムシダマシが得られた.

 白雲台から中興へ下りる防衛施設道路も前日まではからからの状態であったが,雨で好条件となりナガゴミムシ等のゴミムシが採集できた.気のせいか本州産とは前胸の形等が少し違って見える種がいくつかある.今後の同定で地域として貴重な記録が見つかった場合はさやばね等に投稿したいと考えている。

 午前中に900mの山地での採集をして,午後には海浜性の甲虫を採集するということができるのは佐渡だけの醍醐味であろう。

 今回のトピックスとして,新井久保氏による採集例会最高年齢参加記録の更新を報告したい,2年前の日和田高原の第一回採集例会86歳で参加された新井氏が,今回88歳になられて参加され、自己の最高年齢参加記録を更新された.この記録は今後しばらくは新井さん本人以外の人には更新できないものと考える.
                                    (横浜市青葉区  大木 裕)

●2011年度採集例会報告(日和田高原)


 2011 年7 月2 日から3 日にかけて,梅雨前線が南北に移動する天候の中,岐阜県日和田高原において甲虫学会第2 回 採集例会が開催された.同地での採集例会は少しずつ季節を変えての3 年連続開催であり,関東,中部,関西から14 名の方々が参集した.参加者は多くなかったが,コテージを借り切ってオールナイトで語り明かせる環境のもと,参加者全員と親睦を深めることができた.カミキリムシの採集品ではミヤママタタビの花からニセハムシハナカミキリ,立枯れ木からアラメハナカミキリなどが採集され,トピックスとしては,谷角素彦氏により岐阜県としては初記録かもしれないモモブトハナカミキリ1♂ が得られた.その他の甲虫では,一昨年に続いて千間樽沢の針葉樹の立ち枯れからオオヒラタコクヌストが得られ,ロッジの敷地内でルリクワガタが得られている.ミヤマヒメハナをはじめとするPidonia類も豊富であった.コメツキについては種類が豊富な場所であり,普通種のクロツヤハダコメツキと思ったものが同定してもらうとキイロツヤハダコメツキやコクロツヤハダコメツキであると判明したり,ヘリアカシモフリコメツキやナオミヒメコメツキなどが採集されたりしている.ルリクワガタについては,晩秋から冬季に材中から新成虫を掘り出した経験はあったが,今回ミズナラ生木の枯死部に集まっている成虫を観察し,生態の一面を垣間見ることができた.天候が心配されての開催であったが,幸いにも採集に支障があるほどの崩れはなく,皆さん思い思いに採集と懇親会を楽しまれたのちに,ナイター幕の前で採集をしたり,室内で情報交換をしたりしながら,日和田高原の夜のひと時を過ごされたようだ.3 日の朝食後に記念写真の撮影をおこない,名残惜しい思いの中,再会を誓っての散会となった
 とても楽しい懇親に加え,甲虫ではないが,ヨコジマナガ,ジョウザンナガ,ヒメヨコジマナガなどのハナアブ類が見られる素晴らしい自然環境と風を感じさせていただき大満足の筆者であった.参加者の皆様お世話になりました.とても楽しかったです.またお会いしましょう.ありがとうございました.

<出典>
日下部良康 2011.採集例会報告 -甲虫学会 2011 年度採集例会に参加して.さやばね(3): 41.


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